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September 24, 2008

水に眠る

Bunkamura ザ・ミュージアムにて開催中のミレイ展に行ってきました。
目玉作品は「オフィーリア」でしょう。
水に沈んで行くオフィーリアは性と死を表している。
散りばめられた花々はスミレ、バラ、ポピー、パンジー、ナデシコ、忘れな草など。
それぞれの花言葉に意味が込められています。
夏目漱石の草枕に影響を与えた作品と言われています。
人物の表情が素晴らしい。
腕を上げたポーズはキリスト教の殉教者のポーズだそうですが、彼女の瞳は、もはやこの世をうつしておらず、別の次元を観ているかのような、透明感がありながらもどこか虚ろな眼差しをしています。そして半開きになった口元。
恋人を父に殺され、正気を失った彼女の絶望が映し出されているかのようです。
生きる気力の全てが奪われ、それでもなお生きることに希望を見いだしたいと思う、心の奥底に潜む微かな揺れが現れているようにも感じられますが…。それとも、この世を去る事に対する歓びでしょうか。神の元に召され、すべての苦痛から解放される歓び。
他の作品も、どれもこれも人物の内面が映し出された素晴らしいものでした。
特に「初めての説教」と「二度目の説教」に描かれている子供が可愛かった!
子供を持ってからファンシー・ピクチャーという分野に分け入ったそうですが、さもありなん。
可愛かったんでしょうね。モデルは長女だそうですが、観ているこちらまで微笑んでしまうような作品です。
ただ私が一番惹かれたのは、晩年に好んで書いていたという風景画です。
「月、まさにのぼりぬ、されどいまだ夜ならず」が特に好き。いつまでも観ていたかった。
「露にぬれたハリエニシダ」も「穏やかな天気」も良かったです。開けた景色の中に溶け込みたいという衝動に駆られます。スコットランドの森に行き、その土地の空気を吸ってみたくなりました。

投稿者 melissa : September 24, 2008 12:38 AM


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